世界最強軍団と言われるケニア人のランナー。その選手に弱いという表現を用いると違和感を感じる人も多くいると思うので先に自分が言う弱さの意味を書いておきます。
強いランナーというのは故障もなく、もししたとしても同じような故障を繰り返すことなく強くなっていくので、結果として故障しにくいということ。また走りの質という観点からもシューズだろうと裸足だろうと物に影響されず常に高いパフォーマンスを発揮できるという事。
アベベが典型的な例でしょうか。レース直前に靴が壊れたから裸足で走ったのだけれども、他のランナーだったらどうしていたのだろうか?今の日本のトップ選手が靴が壊れたから、いきなり裸足で走れるだろうか? しかも当時の世界最高記録で走ったわけだから、いかにシューズに影響されずに走ったかがわかると思います。そんな強さが今のケニアにはなくなってきています。故障者急増中。
これは多くのコーチ陣が危惧しています。どんどん増えていく故障者。でもどんどん新しい選手が出てくるので結果問題ないように見えているかもしれませんが。
自分が想像していたケニア人のトレーニングとは全くかけ離れていていました。
1 ストレッチ?
流石に普段の練習では適当にやっている人もいればやっていない人もいるのですが、ストレッチが重要と言われているのは間違いないようで、そのストレッチもいわゆる日本人が普通にやってそうなストレッチをやっていました。以前は殆どやっていなかったみたいです。
まさかの筋トレ。腕立て、腹筋… 腹筋も1分間ホールド的な感じで固めるトレーニングも結構やっていました。で、自分は改めてこういったことが彼らには必要ないなと思ったのですが、その理由は、あれだけいい走りをしている選手全てがこの腹筋のトレーニングとかをすると皆ぜーぜーはーはー言っていたから。改めて連動性がないんだろうなって思いました。
3 走るトレーニング
ここも意外だったのが、多くの選手がストップウォッチを付けて正確にトレーニングしていたこと。感覚を大切にしていると想像していて、突然飛ばしたり結構ランダムにやっていると思っていたのですが、日本とまではいかないにしてもかなりシステマチックになってきている感じです。
4 トレーニング量
これがまた明らかにトレーニング量が増えている感じがします。毎日の様に二部練。かなりハイペースな40km走とか。毎週のように凄いトレーニング。 ピーキングという発想が多くの選手にはなさそうでとにかく毎週インターバル、ファートレック、ヒル、ペース走、LSDと。明らかに日本と違うのはLSDのペースだろうか。このLSDのペースが速い!!! びっくりするぐらい速い!!!
5 シューズ
これがまたインターバル意外の時の普段のトレーニングシューズの靴底が厚い!殆どの人が初心者向けの厚底シューズでトレーニングしている。そして、出来ればもっといいクッションシューズが欲しいって思っている。HOKAが手に入れば恐らく彼らは履きたいって思うと思います。初心者やウルトラマラソンやトレイルランナーが求めるならわからなくも無いですが、世界最強レベルの人たちがそういうのを求めるって。。。
これ皆さん気づきましたが? 完全に日本化。実は日本とケニアはかなり密接な関係があるんです。なぜなら日本はお金もあり、ランニングが大人気だから。アメリカもお金はあるけれどもアメフトやバスケに多くのお金は使われますがマラソンはかなりマイナー。 そして高校、大学、実業団とかなり幅広く速いランナーを受け入れる土壌が出来ているので多くの選手が日本に送られてきます。そんな選手たちが日本でこんな事学んで来たぜ! っていう感じで変わって来てる感じです。あーなんだか残念。
それ以外にもあまり書けませんがありとあらゆる角度から日本が悪い意味で影響を与えている気がしました。彼らに必要な物はまさに温故知新。ちゃんと今までやっていた良いところを継続しつつ、新しくて彼らにとってプラスになることを取り入れていってほしいなって思います。
遊びの要素を入れること、裸足のトレーニングを入れること、元々やっていた機能的なトレーニングを戻すこと、食の改善と。というわけで既に動いています!w どう動いているかはまだお伝え出来ませんが。年末年始にケニアに来れる準備しておいてください!!!w
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