ベアフット研究会というのをベアフット異業種交流界をキッカケに立ち上げています。そこのメンバーの一人でもある水島さん。筑波大学の大学院生。彼が凄く面白い研究を発表してくれました。
その内容とは
タイトル
シューズ着用の有無が児童の走運動に及ぼす影響
研究者
水島淳、柴田篤志、小山宏之、大山卞圭悟
(筑波大学大学院,京都教育大学大学院,京都教育大学,筑波大学体育系)
対象
6歳〜12歳の児童94名(男子51名、女子43名)
内容
30mの全力疾走を裸足とシューズで比較
跳躍運動の遂行能力テスト
結果
はだしの方が疾走速度が優位に低く、ピッチが高く、ストライドが小さかった。接地時間が裸足の方が短かった
接地はシューズでは多くが踵着地で、はだしではフォアフット着地が多かった。
更に
はだしの方が速かった児童だけを見ると、RDJ(身体のバネを表すような指標)の平均値が高かった事が判明。
この内容から汲み取れる研究者からのメッセージとは
①跳躍能力が高い児童はシューズによって己の実力を発揮しきれていない
②はだしで走ることによって跳躍能力も向上するかもしれない
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ここからは自分の個人的な意見です。
この研究のいいところは、裸足で速くなった生徒と遅くなった生徒を別にして更に解析しているところ。自分も何度も言っていますが、裸足ランって身体の使い方が出来ていればパフォーマンスが上がるし、出来ていなければ落ちる。
そういった意味でこの研究から今の子供達の問題が改めて浮き彫りになっている気がしています。何故なら平均的に裸足になるとパフォーマンスが落ち(一時的ではあるにせよ)、歩幅が短くなり、接地時間が短くなる。これって今の大人の一般ランナーと同じ様な結果が出てしまっている事。
昔であればシューズを脱いだ方が速いっていう人の方が多くいたのではないでしょうか? 最近の子供達の走りは本当にドタバタしています。これはジュニアスポーツ指導者の多くが口を揃えて言います。あの走りでそのまま裸足で走ろうとしたら大変な事になります。因に、接地の位置の話ってあまり好きではないのですが、長距離は踵で短距離はつま先って思っている人なら今でも結構いるのではないでしょうか?その短距離でさえ子供達の踵着地が多いのにはビックリします。でも考えてみりゃ、あんなシューズ履いていたら当然なのかもしれません。
30m走でも踵からドタバタ走っている。。。これ本当に大変な事が起きている事に気づいてもらえるのでしょうか? それがもうデフォルトになってしまっているっていう事。
子供だったら裸足になった瞬間から自然と走りが良くなり速くなるっていう時代はもう終わっているんだと思います。ただし、順応する時間は大人よりは短いと思うので、長い目でみてあげれば再びいい結果が出て来ると思いますが。
なので自分がこの研究から汲み取れる事は、
元々いい走りをしている子供達は裸足になるとパフォーマンスが上がる。
そうでない子供達は最低限の身体の使い方もセットでしてあげないとパフォーマンスが落ちる。
あ、研究者だったら自分のこの意見は完全NGですね。 でもいいんです。感覚を大切にして生きていますから。
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