世界中のランナーに多大な影響を今なお与え続けている本、BORN TO RUN。この本の著者クリストファー・マックドゥーガルが書いた記事があり、その中に面白い文章が入っているのでざっくりと訳しておきます。原文はこちら。
自分のコメントは【】で入れておきます。全部細かく訳しているわけではないので悪しからず。
“理由を証明出来るわけではないけれども、私が教えている選手は裸足で走ると走れるようになり、怪我が減るように思っています。”
by 全米クロスカントリー大学選手権7連覇を達成している陸上のコーチ Vin Lananna
【因に、覚えています?ナイキフリーが作られたのもここのチームがきっかけなんです。ナイキフリーの構造が本当に裸足に近いのかどうかはさておき】
“シューズが足に与えるメリットは帽子が脳に与えるメリットと同じ、もしくはそれ以下だ”
by 伝説の整形外科医 Dr Mercer Rang
【これは英語特有の嫌みなんですが、言いたいのは、帽子が脳に与える効果って無いに等しい。これと同じように、シューズが足に与える効果は無いに等しい。もし効果あるとしたら“逆効果”でしょう。】
で、色々と書いてありますが、彼が最後に書いたのは
“最終的にはこれは裸足がいいか、シューズでいいかではない。身体に負担がかからない柔らかい走りをマスターする事なのです。そしてそれをマスターすれば、シューズで走っても、裸足で走ってもいいのです。”
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結局の所、裸足だろうとシューズだろうと何で走ってもいいんです。走る技術が高ければ高いほど裸足でも走れる可能性が高いということ。そしてこの走るという技術を子供の時にやっておけば、決してそれほど難しい事ではありません。因に、走る技術と走る速さは必ずしも比例しません。ざっくりと言ってしまえば、走る速さ=走る技術x持久力だから。 ただ、その基礎的な走るという技術を子供の時に身につけずにずっとトレーニングしてきてしまっていると色んな問題が起きるのです。どれだけの一般ランナーがそれほどトレーニングしてないにも関わらず怪我をするか。 そして、本当であれば選手もトレーニングとともに走る技術が高くなるはずが、技術が追いつかず、(技術とトレーニング量のバランスが崩れ)どこかしら怪我しているのが当たり前と言われるようになってしまう。 ケニア人にもこういう事態が来るのも時間の問題かもしれない。あえてここで理由は書きませんが。
因に、走る技術が抜けていても、(多くの一般ランナーのように)長い距離を速く走る事は出来ると思います。ただ、長い期間走れなくなると思います。技術が抜けたままトレーニングを積み、怪我をし、引退をする。そして、ある時再び復活するけど、再び古傷で走れなくなる。。。こういった悪循環な人を何人も知っているからこそ。
自由に走ればいいんじゃない? ってよく言われるが、そりゃ自由に走ればいいけど、その自由な時間がもう少し楽しく、快適に、そしてその期間が長くなるかもしれないとしたら、ちょっとやってみたいと思いませんか? そこまでにいくプロセスはちょっと面倒だし、時間がかかる事もあるかもしれないけど。
量と質のバランス!
というわけで、まさにシーズンが終わるこれからが裸足の季節です!w