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足専門医の分かりやすい裸足ランの解説 PART3

足専門医の分かりやすい裸足ランの解説 PART3

大好評だった足専門医の分かりやすい裸足ランの解説、復活です!直接英語で解説を聞きたいかたはこちらをクリック。直接見るのが一番わかりやすいです。画像もありますから。

“私は10代の頃に運動していたら、母親に、゛運動はやめなさい。走ったりすると関節を壊してしまうんだから。゛と言われました。 でもランニングは絶対体にいいはずだし、身体にいいという事もデータで証明されているはずだと思っていました。そして調べてみたら、実際にランニングはいいというデータはいっぱいありました。血液循環を良くしたり、心肺機能を高め、骨密度を高め、筋肉を発達させるというデータです。だから、ランニングは身体にいいんです。でも残念なことに母の言っている事も正しかったのです。ランニングは怪我の発生率を高めるのです。ソファーでいつも座っているだけの人とランナーを比べたらランニングしている人達の方が怪我をするリスクは高いのです。運動をすればするほど関節を痛める可能性が高くなるのです。これについて議論してもいいですが、これは論理的ですし、当たり前でもあります。必ず何をするにしてもリスクは伴うのです。メリットやデメリットをよく理解したうえで、どうするか決断するのです。

さて、BORN TO RUNの本では我々(足専門医)は悪者扱いですが、まずはこのレントゲンを見てください。 彼女の足には針が3本、ネジが6本ほど施されています。何でこんなひどい事をするのと言われそうですが。これについては後で説明するとして、とにかく、走るという事はリスクを背負う事なのです。外に出て行けばリスクが伴うのです。

私が常に診ている患者の人達についてです。体の構造が上手く出来ていない人達です。例えば偏平足。偏平足の初期にはSever’s Deseaseなど、中期には足底腱膜炎など、そして末期には腱断裂などのリスクを伴います。また今まで大きな事故にあったわけでもないのに関節が痛い場合は、身体をしっかりと診てもらった方がよいでしょう。足底腱膜炎に関してですが、本当にこの怪我は多いです。原因の一つは、前にも話したように0-6歳の時に足がシューズに守られすぎたりしたせいで発達しなかったことです。10代の時は怪我してもすぐに治っていたと思います。80代になれば治りは凄く遅くなります。

ではこの若い青年の足を見てみましょう。(足首が完全に内側に曲がっている状態です)彼はニューヨークでウェイターをしているのですが、インソール無しでは立っている事さえままならないのです。彼は健康だし、元気だし、ランニングもしています。でもこれだけ足首が曲がっているため、靭帯に凄い負担がかかるのです。彼の足の写真を見てみると、完全にアーチが落ちてしまっていて、足首が極端に内側に曲がってしまっています。そして、見てください。偏平足だけではなく、指が4本しかないのです。

この青年が、BORN TO RUNの全ての人は本来走れるように生まれてきたっていう話を聞いたら、興奮すると思いますか?そんなわけないですよね。彼はとてもフルマラソンを(裸足で)走れるようには出来ていません。

(BORN TO RUNが発売されて以来)色んな人に私は責められます。あんた、ひどいね。インソールを与えるなんて。インソールは足に悪いんでしょ! と。

でもこれを見てください。このインソールは別に足を弱くしているわけではないのです。骨のずれを修正しているだけなのです。そしてそうする事によって、靭帯が正しく、もう一度言いますが、正しく配置されるのです。そうする事によって、余計な人体への負担が減るのです。そしてこうする事によって体のあらゆる部分にかかってくる負担を和らげることが出来るのです。これによって彼はウェイターの仕事も問題なくできるし、普通に生活がおくれるのです。これのどこが悪いんですか? もしインソールが足に合わなければ外せばいいじゃないですか?

こういう足をしている人達が自分の所にやってきて、裸足で走りたいと言って来るんです。勿論リスクも説明しますが。本当に頭が痛いです。

で、最初の方に示した画像の女性の話に戻します。足にネジを6本入れた女性です。彼女は精神的な問題で、嫌な事を忘れるために走り続けたのです。足の中間部分をみてください。関節がなくなってしまっています。手術の一週間前に彼女はフルマラソンを走りました。痛みどめの薬を飲みながら走りました。そして手術をしました。これだけピンやネジを差し込んだらノーマルな足ではないですよね? でもこれをした方がよっぽど手術をする前よりはノーマルなのです。そして、前までは痛みがひどかったのが、痛みがなく、普通に生活が出来るようになったのです。彼女は遺伝的な偏平足の持ち主でもあり、精神的な問題とかもあり、色んな事の積み重ねで全ての靭帯を痛めてしまったのです。

勿論、この話をしたら、それは極論でしょう!って言われますよね。そう思うでしょ?でもこんな足を私は毎日みているんです。本当に次から次へと色んな足の問題を抱えた患者がやってくるのです。”

PART3でした。如何でしたでしょうか?確かにこういった人達はBORN TO RUNを読んできた人たちに色々と責められてそうですね。凄く大変だと思います。でもそれだったら行かなきゃいいのにって思いますが。 でもこうやって考えてもやはり子供の頃に裸足で育てることが如何に重要かが分かると思います。

さて、真夏のトレイルイベントが次々と告知されています。

来週は福岡の東急ハンズのイベントと四王寺山のトレイルウォーキング&ランニングイベント、7月には六甲山トレイルイベント。これは申し込み開始して3日で25名以上申し込みがあり、現在33名申し込まれています。これはほぼ間違いなく定員に達しそうです。また神奈川県厚木市でもトレイル&バーベキュー&温泉のイベントもあります。とてもさわやかな好青年がウォーキングの講習もやってくれます。自分はランニング担当です。厚木市観光協会の方も全面サポートしてくれるのでかなりいいイベントになりそうです。それから8月31日ー9月1日の一泊二日で香川でのイベント再びです。前回に剣山の下見行ってきたのですが、あまりにも素晴らしかったので急遽やる事になりました。1日目は行列が出来る日の出製麺でのうどんたべたり、瀬戸大橋記念公園のトレーニングや瀬戸内海の夕日を見ながらのディナー。2日目は剣山&つるぎの宿での温泉&自然食バイキングを予定しています。剣山イベントは申し込み開始は来週月曜日になると思います。イベント情報はhadashirunning.jp/eventでご確認ください。

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全てのランナーに裸足ランニングをトレーニングの一部としてでも取り入れてもらい、効率良く怪我をしない走りを身につけてもらいたい。ただそれだけです。

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