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【考察】ケニア人の速さの秘密に迫る!

【考察】ケニア人の速さの秘密に迫る!

これから恐らくケニアは“速くて強い”から“弱くて速い”という感じになってくると思います。というかもうなっているのかも。速ければそれでいいんじゃないのか? って突っ込まれそうですが。自分はそうは思っていないってだけの話しです。弱さの話しは次回に書くとして、まずは速さについて

裸足で走っている人達にとっては現在のケニアの状況は想像を遥かに超えるぐらいがっかりするような感じになっているかもしれません。トレーニングメニューも聞いたらビックリするぐらい残念な感じかもしれません。でもそんな事は関係無く次から次に速い選手が出て来ています。というわけで自分の体験から考える彼らの速さの秘密について考えてみました。

1 幼少期の育ち方

今活躍している選手の多くは子供の時に裸足で遠い子は20kmぐらいの道のりを通学で毎日歩いたり走ったりしている。また、これはトレーニングでは無いので色々と工夫して遊び感覚で通学したりしていた事。何かを転がしながら走ったり、適当に歩いたり、何かを飛び越えてたり、高い所から飛び降りてみたり。また動物を追いかけてみたり、友達と追いかけっこしたりといった本能的な動きもしたり。こうやって通学の途中で色んな動きを裸足でやっている。運動の中に遊びの要素や本能的に動くという要素が多く含まれているというのは大きいと思います。(スポーツのようにルールの中で動くのと正反対という意味で)そうやって自然な動きが身に付いてくる。結果身体能力が高くなる。それから彼らの通学路は不整地が多く、また道草でそのまま道から外れて自然の中に入って行ったりと。裸足で走っている人なら分かると思いますが、不整地ならまだしも、一番ハードルが高いのは本当の自然の中。そういった所にも入って行ったりもしている感じです。

ただし、ここ近年は子供達の環境が急速に変化しています。日本同様急速な少子化が進んでいて、そうなると当然過保護的な感じになってきます。シューズの例はあくまで一例です。一人当たりにかけるお金や時間が当然大きくなるので色んな物を与えやすくなる。昔は子供達でほったらかしだった所に大人が入り込んでくる様になる。通学バスもあったりするので通学の部分が省かれるようになる。こうやってパフォーマンスがこれからケニアは落ちてくるのではないかと危惧している人も結構います。

自分も一瞬そう思いましたが、そう簡単には落ちないような気がしてきました。長距離を走る事だけに特化させる事をすれば。

身体能力の高い選手が自然に育つという所から、ある種目だけ強い選手を育てて行く様な感じになってくるような気がします。結果的に自分たちの様に海外にいて見ている分には何も変化が無い様な感じがするかもしれません。何故ならトップだけ見れば大きな変化が無い様にも見れるから。ただし、全体とすれば確実に運動能力は落ちて来る。運動能力が落ちても、何かに特化させる事によって全体としては落ちても1競技だけで見れば落ちていないように見せられる。イメージ的には◯が△になる感じ。トータルの面積は狭くなるといった感じだろうか。

また陸上を始める年齢が遅いというのも+に働いているような気がします。殆どの人が陸上を始めるのは15−18歳ぐらい。それまではさっきのような感じで学校に通っているので。学校を卒業したら陸上を始めるというかんじでしょうか。

2遺伝
彼らにはやはりそもそも生まれ持った膝下の部分の長さと軽さという武器はある。ただ、これはあくまで外見的な要素の一つに過ぎないので、多少影響を与えているかも程度な事かもしれません。

3トレーニング環境
これはもうぶっちぎりで世界最高の環境が整っていると思います。まずは標高。2000−2500mの高地でトレーニングをしているという事。また、ボコボコの不整地の上もおかまい無しに走って行くので自然とバランス感覚や体幹的な所が鍛えられる。(鍛えるとう表現はあまり好きではないのですが、いい表現が見つからないので。)また、彼らのトレーニングは公に開かれている事。世界トップクラスの選手達の練習にいつでも自由に参加させてもらえるというこの環境は本当に凄いと思います。日本は特に練習が閉ざされていますからね。また日本のようにレベル別で細かく分かれていないのもいいのかもしれません。すごくざっくりな感じです。

4メンタル
これはよく言われるハングリー精神。彼らの生き残りをかけた環境は日本のトレーニングを考えると相当過酷。でもなんだろう、日本の陸上選手が過酷じゃないかって言われるとある意味過酷だと思います。過酷な部分が違うというか。トレーニング自体はケニアの方が強度は高いけど精神的にはゆるいと思うので。自発的というか。強制的に走らされる日本の環境とは全く違うような気がします。自発的というか。ただレベルが高いので一緒に走ろうとすると結果かなりのペースで走らざるを得ないというか。日本のように遅れても特に誰に何を言われるわけでも無さそうなので。完全なるスポンサーがついているチームとなるとどうなるかは分かりませんが、色んな所から自然と多くの選手が集まって一緒にトレーニングしているだけなので。

ようは怒られるという事が無いというか。でも結果トレーニングしないと食べて行けなくなるという。上手く伝わっていますでしょうか?

と色々と書いてみましたが、あくまで自分が知り合った多くの選手の話しなどから自分の考察を踏まえ書いてみました。いわゆる感想文的な物なので書いた事が本当にそうなのか?って言われたら断言はできません。あくまで参考程度に。言っても1ヶ月もいなかったわけなので。

いずれにしても、とくかく色んな意味で日本が彼らには悪影響を及ぼしていると思っています。彼らのトレーニング内容も随分変化してきていて、日本化されて来ているような感じがします。いや、もしくはこれが時代の流れなのかもしれません。今自分がやろうとしているのは、その時代の流れに逆らわず、でも良い所は残していくという。温故知新!っていう感じでしょうか。

というわけで今年だけでもあと2回はケニアニ戻る事になりそうです。

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全てのランナーに裸足ランニングをトレーニングの一部としてでも取り入れてもらい、効率良く怪我をしない走りを身につけてもらいたい。ただそれだけです。

2 Comments

  1. たまご · 2018年9月9日 Reply

    裸足いいですよねぇ♥
    でも危ないから駄目とか理不尽な理由で殆どの時間が靴です。

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